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「聞こえてたんでしょ? だったら、返事は?」 腰を小さくまげてあたしに顔を近づける。 するとかすかに柑橘系の香水の匂いがした。 「(へ、返事は…)」 あたしは「No」と言うつもりなのに、どうしてか言葉が出てこない。 顔に体中の血液が集まったように熱くなる。
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