17章─幻の夜

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──優梨部屋 優梨の部屋に入るのは久しぶりだ。 だが、前に来たときとあまり変わっていない。 「ねぇ、幻夜くん……」 ベットに腰かけている優梨が話しかけてくる。 俺は勉強机のイスに座っている。 「……本当に結婚するんだよね?」 その言葉を聞いた俺は、優梨に近づく。 「……さっきはムードが無かったからな。 もう一度言う。 俺と結婚してくれるか?優梨」 「……喜んで」 俺は先ほどつけ損ねた指輪を優梨の薬指にはめる。 チュッ 俺は優梨に口づけをする。 「ん……今夜はいっぱい愛し合おうね、幻夜くん」 その夜は、まるで幻と思えるほど、熱く、甘い夜だった。
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