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「でも雨凄いし入口まで傘持ちますよ?お子さんも貴方も風邪引いちゃうでしょ?」
やっとレインパーカーを着せ真人を抱っこした里沙は、女性の言葉を無視して走り出した。
「待って!濡れるわよ!傘!傘!」
傘傘うるさいわよ!お節介おばさん!
私が雨被っても、真人が大丈夫なら平気なんだから!
転ばないよう全力で病院の入口まで走った里沙の体はずぶ濡れだった。
真人を抱いたまま鞄の中のタオルを探したが見つからない。
しまった、忘れてきた?
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