-始まりの銃声-

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   取り敢えず、なんとか川下が持っていた代わりを使い南波は標的である男を殺す事に成功した。 「ったく……銃弾入れ忘れるとかお前アホか」 「いや、俺だってちゃんと確認した筈なんだけどな……」 「まぁ取り敢えず、これは後で二人に報告だな」  そう言って頭の後ろで手を組みながら川下は歩く。  降り注ぐ雨は中々に強く、雨を見上げようと上を向くと水滴は丁度川下の眼球にも降り注ぎ、その痛みに思わず前を向き直る。  瞬間、辺りには鈍い音を響かせながら。 「……お前、何やってんの?」  呆れる南波の前では頭を押さえてしゃがみ込む川下、更にその前には電柱があった。  
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