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歩「え? いや、部長。 こいつで何する気ですか?」
セナ「何って……もちろん、食べるのよ?」
歩「このカラフルなのを!?」
セナ「うん」
とと「な、なんか目もついてますけど……」
セナ「実は、これ今朝登校中に道で拾った物でね。 なんと驚いたことにコイツ、箱の中から悲しげな目でこっちを見てきてたのよ。 捨て犬みたいな感じで」
千明「うわぁ~、怪しさ抜群だなぁ……。 つか拾うなよ」
華憐「なんか、どこかの赤とか緑のおじさんが食べてそうなキノコね。 ……あ、目が合っちゃった」
行人「この作品が映像じゃなくて良かったな。 映像だと変にモザイクがかかって、まるでこのキノコが犯人みたいな絵面になってしまう」
歩「アンタが心配するところはそこだけですか?」
力也「セナ先輩。 これ、ホントに食べちゃうんですか?」
とと「誰かの落とし物……とかだったら、食べるのはダメじゃないです?」
セナ「あ、それは多分大丈夫。 私が見つけたとき、その箱の中にキノコと一緒に『だれか食べてやってください。 食べても大きくなりませんから問題はないです』って紙が入ってたから。 え……っと、ほらこれ」
千明「うわホントだ。 すげぇ達筆だなぁ」
行人「これが捨て犬ならぬ、捨てキノコか。 ……初めて見た」
歩「そりゃそうでしょうね」
行人「で、食べるのは問題ないとして」
歩「いやあるでしょう!」
華憐「これ、いったい誰が食べるの? 私は、ちょっと……嫌、かな」
セナ「それなのよ。 実は私も興味はあるけど、ちょっと食べる勇気がなくてね~。 で、手付かずのまま今に至ります」
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