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だが、男の方が動くのが早かった。男はあかりに飛び掛かり、押し倒した。
あかり「きゃっ!?」
あまりの出来事に、あかりが悲鳴をあげる。
「可愛い声……もっと聞かせておくれ」
男はそう言ってポシェットからカッターを取り出し、あかりの服を縦に切り裂く。服は完全に切り裂かれ、あかりの胸を隠す紫の下着が姿を現す。
あかり「ひゃぁ……」
あかりは悲しみと混乱、羞恥により顔が赤くなり、更に涙ぐむ。
助けを呼ぼうにも、自分もあかりも助けを呼べる状態じゃない。それにいくら呼んでも助けは来ないだろう。
自分達がいるのは、周りに人家も人影もない、無人の公園。人通りも少なく、もうすぐ取り壊される場所。そんな所に、誰も来るわけない。
(人の多い所でキスをするのが恥ずかしいからって、こんな所に来るんじゃなかった……)
俺は自分のしたことを酷く後悔した。しかし、悔いる時間はなかった。
急速に意識が落ち始める。死を予感した俺は最後の力を振り絞ってあかりを探す。
そして意識が完全に落ちる前に見たのは、あかりと男が唇を重ねているところだった。
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