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帰り道、君を見つけた
僕は駆け出す
「や、部活お疲れっ」
「…お疲れ」
そっけない君の返事
ちょっとだけ、普段の君と違う気がした
「どうした?練習きつかったとか」
「…いや、べつに。…飲みもんおごる約束、今執行する」
「あ、忘れてた。いいわよ、えっと自動販売機は……」
「あの公園んとこなら」
「あ、そうだね。んじゃ、いこー」
―ガタン
飲み物を買い、ベンチに座る
夕焼けがきれいでつい魅入られる
この公園は、幼い頃から君とよく遊んでいた思い出の場所でもある
「なんか久々に来たなー」「…ああ」
君に目をやると、真剣な、だけどどこか子供っぽさが残る顔があった
―ドクン
僕の小さな胸が大きく高鳴った
君に、惹かれる
僕はその感覚を覚え始めた幼なじみの枠から越えたいそう、願うようになっていた
―君は、どう思ってるかな
もしほんとの気持ちを伝えたら、幼なじみすらも、なくなってしまうような気がして…
「なぁ」
「ん…?」
「ずっとな、言わないでおこうと思ってたんだ。けど、このままじゃいけない気がして…」
不安が押し寄せる
君の言葉に、耳を塞ごうとした
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