第1話*助けてください!

2/6
34人が本棚に入れています
本棚に追加
/101ページ
突然ですが―――― 逃げたい!! とある公園の入口で私はつい立ち止まってしまった。視界の隅に捉えた意味深な文章…。 『助けてください!』 プラカードのように文字を書いた厚紙を私に向けている少年がいた。見た目は中学生くらいだろうか?しかし顔はよく見ない。だって目を合わせたくないから。 軽く見た感じ、私はこの少年が誰か知らないし、関われば面倒臭いことこの上無いのは明らかだ。きっと見なかったことにして通り過ぎるのが一番いいだろう。 助けてください、という言葉は気になるが、私が助ける義理はない。私じゃなくて違う人がきっと助けてあげれるはず。そうに違いない。 …しかし、私は立ち止まってしまった。偶然だろうか?彼が私の姿を見つけた瞬間、伏せていた紙を思いっきり見せつけてきた。それまでただ座り込んでいただけだったのに。 それに何故…? なんで…なんでそんな… キラキラした目で私を見てるの――――――!?
/101ページ

最初のコメントを投稿しよう!