別の意味で暗いプロローグ

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 そのデッキに刻まれた六芒星に軽くタッチする俺。  すると、SMプレイルームに相応しい暗鬱な空間が一転、ゲームやポスター等が乱雑に広がった、俺の部屋に変化したのだ。少女達もボンテージの拘束から解放され、やがて姿を消していく。  いやはや、自分の部屋であれやったら普通に近所迷惑だろうけど、こういう自分だけの空間を作れるようになるとホント有り難いね。俺とデッキを引き合わせた運命に、感謝! 圧倒的、感謝!!  ――ピンポーン。  はいはいはいはい分かってますよ分かってますって、ホントちょっと待って下さいってば、ホントに。  てなわけで、俺は早速、自室から階段を降りて、玄関のドアを開ける事にした。 「はい、どちらさ――!?」  開けて早速、俺は言葉を失ったよ。だって、久方ぶりの知人だったんだから。  百八十センチを超える長身に、クールな感じの端正な顔付き。馴染みのある顔の印象も去ることながら、身に纏っている服装も、青と白を基調とした詰め襟の軍服――統合次元連盟の制服姿だった。  ライル・バンツェッタ大尉。かつて、俺がこの力と出会うキッカケとなった事件において、最後の真犯人逮捕の際に、お世話になった人物である。  あの事件以来、めっきり会う機会は無かったんだが、このタイミングでいきなり彼が登場するとは、一体何があったっていうんだ?
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