第一話

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キィィィ……どん!! 後ろから強い衝撃を受け中を舞った。それからの記憶は無い。これがわたし、未来の人間としての最後の記憶。 次に目覚めた時は、病院の治療室傍らではお医者さんが懸命に蘇生措置を施していた。いわゆる臨死体験というやつだとおもった。 でも、お医者さんは諦めたように私の肉体に手をその場から立ち去った。 「待ってください。何で助けてくれないんですか!?」 聞こえる筈もない声を投げ掛け追いかけた先には、私の家族が待っていた。 「まことに残念ですが…」 そう言った瞬間に泣き崩れるお父さんとお母さん。不意に階段を駆け上がる靴音がした。
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