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「未来ちゃん!」
そう言って現れたのは孝太郎。付き合いだして3ヶ月の私の彼氏だった。
「孝ちゃん…」
家族を見て悟った彼もまた大粒の涙を浮かべ大声で泣いた。
「孝ちゃん。ごめんね…ごめんね…」
私もいつしか大粒の涙が頬をつたい届かない声で泣いた。その後家族は帰宅し私の身体は丁寧に湯灌、化粧を施され今は霊安室におかれている。私の身体はさほど傷付いておらず、化粧のせいというのもあるのだろうが…まるで眠っているかの様に思えた。
「眠くなってきちゃった…」
驚いたことに幽霊でも眠くなるんだと思った。眠れば次に起きたときにはこれが夢になっているかもしれない。でも、違うかもしれない。時刻は0時を過ぎていた。
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