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「真城、うっす?」
「北海、おはよう」
「夕輝で良いって言ってるだろ?
何で名字!?」
「キタミって呼びやすいし?」
「うーん?
とりあえず、名前にしないか?」
「じゃあ、ユウ」
「何であだ名!?」
「じゃあ、夕輝」
「じゃあって‥
酷くね?」
「…夕輝、拗ねるなよ」
「真城、抱きたい」
「は?
そんな趣味ないから、やだ」
「ちぇー
真城はあのお嬢様のモノかぁ‥」
「芽依のモノでもないけど、とりあえず抱きつくなよ」
夕輝は、話しながら真城を後ろ側から抱きしめていたのである。
「夕輝‥
今日、体育だし着替えに行こう」
「あ、そうだったな。
体育何すんのかな」
「さぁ?
体育の教師じゃないから分からないよ」
「真城‥
実際、あのお嬢様好きなんだよな?」
「夕輝‥
急ぐぞ?」
「えぇー
何かはぐらかしてないかぁー」
「夕輝は合コンで知り合ったあの子とどうよ?」
「な、何で俺の話に変わるんだよ」
「一応聞いておこうと思って‥
俺ら親友なんだろ?」
「真城‥
やっぱり抱いてください」
「んーとぉー
体育何すんのかなぁ‥」
「何で無視するんだぁー
俺、1人でバカみたいじゃん」
「バカじゃん?」
「うぅ‥
真城、その笑顔可愛いんだよ」
「あっそ。
バカやってないで行くぞ」
真城が着替えを持って更衣室へ向かうと、夕輝もパタパタと後ろから着いてくる。
「夕輝、でっかい犬だな」
「真城、飼う?」
「いらない。
家には可愛いペット居るから」
「確か猫飼ってんだろ、あのお嬢様」
「お前、それやめろ。
ちゃんと名前あるんだぞ」
「‥め、芽依ちゃんだろ?」
「あー
やっぱり呼ぶな」
「えぇー
そりゃないだろ!」
二人が話しながら更衣室に入ろうと、中から妙な声が聞こえてくる。
「拓巳、もう満足でしょ?
また後でするから」
「ちぇー
またお預け食らうんか」
そんな会話が聞こえるが、真城は中にいる人物が分かり躊躇いなく扉を開ける。
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