Guard1

14/20
前へ
/200ページ
次へ
「お嬢様なんだから、そんな顔すんなよ? 美人が台無しだろ」 「うぅ‥ 真城、遊ばないで」 「プニプ二して、マシュマロみたいだな? ちょっと太ったか?」 「な、何でそんな事言うのよ! レディーに失礼よ」 「レディー? どこにそんなお淑やかな子が居るんだ」 「もぉー 真城酷い!」 「フッ‥ お前は喋らなきゃいい女だけど?」 「うっ‥ でも、喋るの仕方ないでしょ?」 「まあ、元気じゃなきゃ楽しめないから芽依はそのままがいいのかもな」 「何を楽しめないの?」 「んー 芽依で遊ぶの楽しいぞ?」 「なっ!? そんなの楽しみにしないでよ!」 「あ、授業行かねーと。 夕輝行くぞ」 「お、おぅ!」 真城が夕輝と逃げるように去っていくと、芽依はムッとした顔をしていたが残念な顔をする。 「芽依‥ あんた、まだ構って貰いたかったのね? 真城君に触られるの好き?」 「えっ‥ べ、別にガッカリなんてしないわよ?」 「ふふっ その割には残念そうな顔してたわよ?」 「さ、沙耶! 遅れちゃうから急ぐよ」 「はいはい」 芽依と沙耶が教室へ鞄なんかを置いて家庭科室へと向かおうとしていると、邪魔が入った。 「水無月さん、ちょっと宜しいかい?」 「あ、会長‥ 何か用ですか?」 「水無月くん、ちょっと話しがあるんだよ。 いいかな?」 「今から授業なんですけど?」 「うっ‥ 少しだけ話したいんだけれど、お昼は時間あるかな?」 「んー お昼は、芽依とランチだしなぁ‥」 「君は僕が嫌いなのかい?」 「えっ‥ そんな事言ってないでしょ?」 「では、お昼に少し時間貰える?」 「うーん、分かりました」 沙耶が気のない返事を返すと、生徒会長の柳瀬 颯人はニッコリと笑顔で去っていった。 「柳瀬先輩って‥ 沙耶を気に入ってるよね?」 「そうかしら?」 「沙耶って、恋人居ないの?」 「居ないわよ」 「じゃあ、彼氏欲しい?」 芽依がそんな風に質問をしてみると、後ろから何者かが抱きついてきた。
/200ページ

最初のコメントを投稿しよう!

29人が本棚に入れています
本棚に追加