Guard1

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「真城くんと言いましたかね?」 「あ、あぁ。」 「女の子は得意ですか?」 「は? 得意なわけないだろ」 「じゃあ、ボディーガードになってみますか? 不良は辞めたのでしょう?」 「辞めたけど、ボディーガードなんて務まるのか?」 「君には学校でのボディーガードを頼みます。 ですので、お嬢様の通う学校に転校していただきます」 「転校?」 「男子校なんでしょ? なら、同じ学校に転校してボディーガードをお願いしたいのですよ」 「でも、俺‥」 「じゃあ、家のボディーガードをしてくれるならバイトとして雇います」 「えっ‥ アルバイトって事?」 「ボディーガードもしてお金も稼げれば生活苦しくないですよね? お兄さんも大変なんでしょう」 「やっぱり下調べ済み?」 「えぇ。 一応、お嬢様を守る為ですからね? それで引き受けて頂けるならばこのお屋敷で暮らせますよ」 「何か勧誘員みてぇー 執事ってそんな事もやるのか?」 「あ、そうだ! 芽依様が執事服を着せてみて欲しいと仰っていたのでした。 着替えてくれますよね?」 「…着替えないと、あんたが命令されて大変そうだしいいぜ」 「ありがとうございます。 お気遣い感謝致します」 琉珂はそうキッチリ御礼を述べると、執事服を持ってきて着替えさせてくれた。 「サイズは大丈夫ですか? 苦しいところは」 「問題ない。 ピッタリで驚いてるだけだ」 「では、芽依様の元に向かいましょうか?」 「あぁ。 待たせてるもんな」 俺はそう告げると芽依の部屋に琉珂と共に向かった。 ノックして入ると、芽依は飼い猫とボール遊びをしていて遊んでいるところだった。 「芽依様、お連れいたしましたよ」 「まあまあ、早かったわね? 琉珂は下がっていいわよ」 「畏まりました。 では、後程紅茶をお持ちいたしますね?」 「えぇ。 お願いしておくわ」 芽依がニッコリ笑って微笑むと、琉珂はニコッと笑って部屋から出ていった。
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