Guard1

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「んん!? 真城だよね」 「あぁ。 つーか、何驚いてんだ?」 「黒髪似合う! しかも、執事姿格好いいよ」 「そ、そうか? 俺的には恥ずかしいんだけどな」 「真城、目綺麗だし! ハーフ?」 「…カラコンだけど?」 「あっ! 真城、目悪いんだ?」 「少しな? 眼鏡も持ってるが、コンタクトは便利だからな」 「ふぅーん? 何でカラコンなの?」 「あぁ。 金髪に合わなかったから、適当に」 「そっかぁー でも黒髪なら外しても大丈夫じゃない?」 「それだと見えないんだよ」 「あ、そっか! じゃあ今度見せてね」 「あ、あぁ。」 俺は芽依の優しい笑顔を見つめると、何となく穏やかな気持ちになった。 「真城、ボディーガードしてくれるんだよね?」 「ん、そうだなぁ? 芽依は我が儘そうだしな」 「…今名前呼んだ!?」 「あ、済まない」 俺は無意識に名前を呼んだことに詫びを入れたが、芽依はギュッと腕にしがみついてきた。 「真城、ボディーガードに決定! 拒否認めないからね?」 「えっ? 何で俺がいいんだよ?」 「真城、ちゃんと護ってくれそうだし? それに気に入ったんだもん!」 「ふぅーん? まあ、別に引き受けてもいいけど」 「本当!? 嬉しい!」 そう告げると、芽依は飛びついてギュッと抱きついてきた。 「ちょ!? 何で抱きつくんだ!」 「真城、ありがとう。 これでずっと一緒だね」 「ずっと一緒って… 俺はバイトとしてボディーガードするから毎日は」 「えぇー 毎日居ないとボディーガードの意味ないよ」 「土日は学校ないじゃん? 俺だって休み欲しいんだけど」 「うっ でも、真城と出掛けたいし」 「は? それってデートとか?」 「あっ! それいいね」 「嫌、良くない。 芽依はお嬢様だし危険だからボディーガードが居るんだろ? 出掛けるのは自由な訳?」 「琉珂がいつも一緒… 危ないから一人では駄目って」 「ふぅーん? そっか」 俺は何となくこの時、お嬢様も案外苦労しているのだと思ってしまっていた。 けれども、現在は…
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