契約書No.1

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じりじりと忍び寄る破滅の予感。 俺の人生は思わぬ所から崩れ去ろうとしていた。 彼女はついにフェンスに手をかけ始める…… この女は俺の女でもあり、会社では社長秘書をしている。顔もスタイルも抜群だったため採用したが、最近俺を束縛し始めた。 当然、俺には他にも女が沢山いる。彼女もそれを承知で俺の女になったはずだった。 それなのに、最近俺が他の女と会うことにいちいち口を出すようになった。 正直、面倒だった。 ついに耐え切れなくなり、社長室に彼女を呼び、別れを告げると彼女は号泣した。 しっかり金も渡し、それで手切れのはずだった。 しかし、金で解決しようとしたのがいけなかったのか、彼女は逆上し、金をその場に叩きつけると、屋上へ向かって走っていった。 ……それがこのザマだ。
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