いつもと変わらない夜、少しだけ変わっていく夜(翔side)

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いつもと変わらない夜、少しだけ変わっていく夜(翔side)

いつものようにお母さんが台所で片付けを している間に僕はお風呂に入ります。 僕がお風呂から出ると 入れ替わりでお母さんがお風呂に入ります。 お母さんは僕の声が聞こえるように いつも扉を少し開けて入ってるんだ。 出てくるまでリビングでテレビを 見ながら待っているんだ。 お風呂場に僕の声が届くってことはさ 僕が耳を澄ませていれば 聞こえるって事でもあるんだけど テレビの音で掻き消え 聞こえる事なんて無いんだよ。 今夜はお笑い番組をやっている。 お笑いはやっぱり面白いね。 テレビな中で笑いが起きるのと 一緒に僕も笑ってしまう。 しばらくテレビを見ていると 後ろの方を誰かが…と言っても お母さんだろうけど 小走りで通り過ぎていく気がしたんだ。 でもテレビが面白いから気にしないで 居たんだ。 まぁ誰か通ったとしても お母さんだろうし別に問題は無いね。 たまに着替え用意するの忘れて そんな風に取りに行くこともあるし
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