いつもと変わらない夜、少しだけ変わっていく夜(翔side)

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「えっ?あっ…そっ…そうなんだ…」 うまく言葉が出てこなくて そんな風にしか言えなかったんだ。 そうしたら急に表情が曇ってきて 「やっ‥やっぱり、似合わないよね? …おばさんだし‥ね、こんな可愛いのは‥ね」 って言ったんだ。 だんだん泣きそうに悲しい顔になってさ つぶやくように言うんだ。 「いっ…いつものパジャマに着替えてくるね…」 急いで立ち上がろうとする お母さんの腕を掴んで引き止めたんだ。 お母さんは首を傾げて僕を見てる。 「あー、違うよ、ちょっと…その… お母さん‥似合いすぎてて、 びっくりしたんだよ」 やっと、ちゃんと言葉が出てきた。 「お母さんはスタイルいいんだし、 …もっとお洒落するべきだよ。 服だけじゃなく下着もさ」 ずっと思っていたんだよ 下着もお洒落すればいいのにって あんな地味な下着じゃなくても、いいのにって
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