相原美紀の秘密

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「相原さん今日スッピンで学校行きません?そのほうがいいですよ!」 まぁあのキツいメイクだと友達も出来ないか…… 「そうだね、もう他人を遠ざける理由もない訳だし」 と答えると転校生はニコッと笑って喜んでいた 私は朝食をテーブルに並べエプロンをいつも掛けている場所に戻す 「じゃぁ朝食食べてシャワー浴びて学校いこっか」 「はい!」 両親はまだ寝ているみたいなので二人で朝食を食べた そして支度を終わらせ今は7時 「行ってきまーす」 「ご迷惑おかけしました」 スッピンの私と転校生は丁度リビングで朝食を食べている両親に挨拶をして玄関に向かった 「あはは、制服で寝ちゃったから制服グチャグチャです」 靴を履いて玄関に突っ立っている転校生はニコニコ笑って右手で右の袖を、左手で左の袖を持ち両手をパタパタさせていた なんなら脱がしてあげれば良かったかな? いやいや!さすがにそれはダメでしょ! 「さっ!行きましょう!」 と転校生は玄関のドアを開け元気に外に出た 「ちょっと待ってよ!アンタこっからの道分かんないでしょ!?」 私も急いで靴を履き転校生に続いて外に出た そして出た瞬間…… そう出た瞬間…… 「おぇ…」 嗚咽を吐いてしまっていた とても気持ち悪い…… 「相原さん!?大丈夫ですか!?」 口を押さえうずくまっている私に転校生は近づいて心配してくれた 「ごめん……先に行ってて……左に行って大通りを右に行けば駅だから……」 私はそう転校生に伝えると玄関に戻り……ドアを閉めた
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