出逢い

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だが神のイタズラか、ヒロトに火の粉が振りかかる。 「あっ、ねぇちょっと! ユウジ君だよね!?」 ヒロトは下を向いたまま足早に去ろうとしている。当然だろう。 ところがだ、彼女の視線は完全にヒロトを捉えていた。 「ねぇユウジ君ってば。私だよ、エミだよ」 ここでようやくヒロトが彼女に視線を向ける。 呼ばれているのが自分だと気付いた訳ではない。 状況の変化に少しだけ興味が湧いただけだ。
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