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今度はヒロトの目の前で喧嘩が始まった。
彼は既に気配を消す事に全力を尽くしている。
「もういいでしょ! ユウジ君と帰るからアンタはそこらでナンパでもしてればいいじゃない! 私に構わないでよ!」
「ちっ、おいコラ、ユウジだっけ? お前何なの? 俺に喧嘩売ってんのか?」
とんだ言い掛かりだ。彼は頑張って空気になろうとしているではないか。
もっとも、凡人にはそのような能力は備わっていない。
胸ぐらを掴まれている事がそれを証明している。
「え、いや、すいません、売ってません」
そうだろう。
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