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「まこー!!おはよ。今日も長い足にスキニーが決まってるね!!」
駅の改札口、人混みをすり抜けて早足で会社に向かう。
「そりゃどーも。おはよ」
朝からテンションが高いのは
同僚の 中川 和美(なかがわ かずみ)。
いつも甘めのファッション。
女子が大好物なリボンやらレースやらを身に纏って、少し高めの可愛らしい声。
「ねぇねぇ昨日の誕生日、誰かにお祝いしてもらったの?」
「あー、実家行った」
「えー!!嘘でしょー!!祝ってくれるいい人本当に居ないの?」
「そーゆーの興味ないから」
28歳の誕生日、実家の母親から呼ばれて帰ってみれば、お見合いの話しと、同じ歳の従姉妹が子供を産んだ話し。
これなら一人で酒でも飲みに行けばよかった…と後悔した。
28年も生きてれば、そりゃ恋人の一人や二人は居たけど。
多分、あたしは男運が悪い。
自分でも自覚するくらいだから、きっとよっぽどなんだと思う。
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