躊躇い

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「ここ…?」 「そーだよ、ほら、行くぞ」 あたしは、パーティー会場を見上げて、背筋が凍り付いて、足が止まった。 てか…超が付くぐらい有名なホテルじゃん。 ここ、外国の首相とかも泊まるとこじゃないの? 「何やってんだよ、早くしろよ」 踵を返した富田が、あたしの手を取って歩き出す。 「ちょっ、待って、心の準備が…」 「うるせーよ、全く」 ゛離さない ″ そう言われてるみたいに、富田は繋がれた手をギュッと握った。 会場の中に一歩入ると、そこは、庶民のあたしが来るよーな所じゃないくらい、華やかな場所だった。 .
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