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缶ビールを飲んでる富田を見てたら、視線がぶつかった。
「何?」
この関係に、終わりを迎えるのが、すごく怖い。
嫌いになれたら、どんなに楽か。
目の前の、富田のブラウンの瞳を見つめた。
「あのさ……」
「何だよ、さっきから。あのさあのさ、って」
ちょっとイライラしてる富田を睨んで。
「そんな言い方、しなくてもいーじゃん」
富田は、一つ舌打ちをして、ビールを一気に流し込んだ後、缶を潰した。
その潰した缶を持って、立ち上がろうとした富田の腕を、あたしは勢いよく掴んだ。
「………き…」
「あ?」
「……好き…」
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