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「はぁ!?」
「可愛いでしょ、あの子、原宿でナンパした素人なんだけど、本物のモデルより可愛かったなー」
「へぇ、俺も探すか…」
「えっ?freeの?」
「そ、こないだのdarlingとのコラボ、評判良かったから、今度さ、ユニセックスの服、ちょっと出すんだ」
「ふーん」
「なんかこー、可愛いらしー感じじゃねーんだよな、カッコいい感じ?」
freeのイメージに合う、カッコいい感じのモデルか…。
頭の中で想像してみたけど、全然思い付かなかった。
「飯どーする?」
「あー、うん、富田に任せる」
「はい、ペナルティ1、お前、今日だけでペナルティ3だからな」
いつからこんなルールが出来たんだろ…そもそも、あたしは前と変わらず富田から ゛お前 ″ って呼ばれてる訳で。
「なんか納得いかない」
あたしは、繋がれてる手をパッと離して、駅の改札を先に通った。
「ったく…ホントに可愛くねーなー」
後ろから聞こえたその声に、あたしは振り返りながら。
「どーせ可愛くないですよー、じゃーね、富田!!」
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