違い

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わざわざ車を降りて、助手席までやって来てドアを開けた。 「送ってくれてありがと。じゃあ」 9センチのヒールを履いたせいで同じくらいの目線になった彼は、あたしを抱き寄せた。 「まこちゃん」 視線がぶつかった刹那……キス。 「…ンッ…」 目を閉じてみた。 キスをしてる最中、やっぱり頭に浮かんだのは… 富田の顔と、あの夜のキスだった。 今してるキスと何が違うんだろ。 何度も角度を変えて、あたしの唇を割って入って来たそれ。 「…ンンッ…ンッ…」 違いが知りたくて、絡めてくる舌に自分のそれを絡めてみた。 「まこちゃん…おやすみ」 「おやすみ…」 .
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