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ゆっくりと振り返りながら、溜め息を吐いた。
「何?」
富田はあたしの腕を強く掴んだまま、普段あんまり使われる事のない非常階段に向かって。
「ちょっ…離して、富田!!」
階段の踊り場まで連れて来られたと思ったら
……………刹那のキス。
「…ンッ…ヤッ…メッ…」
゛やめて ″の言葉を飲み込むように、強引なキスは何度もあたしの唇を奪った。
「ンッ…ンンッ…」
富田の胸元で、押し返していたあたしの手が抵抗をやめると、ゆっくりと離れていく唇。
「ちょっと、何すんのっ!!」
あたし苛立って少し大きな声を出して、それを見た富田は笑った。
「何ムキになってんだよ、どーせ歯医者ともするんだろ?」
「はぁっ!?何言って…ンンッ…ンッ…」
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