14217人が本棚に入れています
本棚に追加
「…ンッ…ンンッ…」
膝をついて、富田の首に手を回して深く口付けたあたしを、富田は抱き寄せた。
大きな手が、あたしの腰に触れただけで、あたしの身体は疼き出す。
お互いを求め合うようにキスをしながら、雪崩のようにフローリングに倒れ込んだ。
富田の唇が、あたしの耳たぶを甘く噛んだ後、首筋を熱い舌が舐め上げる。
「アッ…ッ…」
押さえようのない声が、何も塞いでないあたしの唇から溢れると、富田は満足そうな顔で微笑んだ。
シャツがはだけたそこに、富田の唇が触れる。
吸い上げたり、噛み付いたり、舌で転がしてあたしを弄ぶ唇。
その唇にあたしは弱い。
あたしが投げ出された海は、もう溺れてしまうしかなくて。
富田がくれる甘い時間の時にだけ、いつもの可愛いげのないあたしじゃなくて、甘い声で鳴かされる女になる。
.
最初のコメントを投稿しよう!