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「………しんちゃん…?」
会いたかった
ずっと探してた
「千春…っ!!」
「やっぱり……しんちゃんだ、久しぶり…かな?」
凄く綺麗になった
一瞬言葉を失った
髪は腰までのびて笑い方が少し大人っぽくなった
でもどことなく小さい頃の面影があって千春だとすぐにわかった
たった6年でここまで綺麗になった千春から俺は目がそらせなかった
いやそらしたくなった
ずっと会いたかった人が目の前にいる
夢じゃない
もし夢なら覚めないでほしかった
「本当に千春だよな…?」
「うん……しんちゃん相変わらずだね
少しかっこよくなって一瞬人違いだと思ったよ(笑)」
「………っ!////」
顔が赤くなるのが自分でもわかった
好きな人にかっこいいなんて言われたら嬉しいだろ?
「クスクス(笑)…顔真っ赤だよ?もしかして照れちゃった?」
「バッ……////ちげーよっっ!!それよりお前今まで何処いってたんだよっずっと探してたんだぞ!!」
「……えっ?」
「…お前と別れたあといろいろ聞いたんだ、そしたら父さんと母さんが千春は家で引き取るっていってずっと探してたんだよ」
「そっか…両親のこと聞いたんだね、おじさんとおばさんに迷惑かけちゃったなぁ、しんちゃんもごめんね…もう探さないでいいから」
「お前今何処にすんでんだよ」
「最近ここに引っ越してきたの、前に住んでた所取り壊すことになって。それにしても驚いたなぁまさかしんちゃんに会うなんてさ」
「1人で暮らしてんのか…?」
「うん、まぁ親戚の家からとびだしてずっと1人で暮らしてたからもう慣れたよ」
俺は何も言わず千春を抱きしめた
「っ!////しんちゃん?どうしたの?」
「…無理して笑うなよ」
「…………」
「本当は寂しかったくせに、泣きたいんだろ?俺が隠してやるから大丈夫だ」
千春の背中を優しく撫でてやると小さな肩を震わせて声を押し殺して泣いた
少しして千春は泣き止んだ
「ごめんねしんちゃん久しぶりに会ったのに急に泣いたりして…また迷惑かけちゃったな」
「別に迷惑じゃねえ」
「うん…ありがとう泣いたら気がはれたよっ本当ありがとね、それじゃ私はもうそろそろ帰るね」
「…千春家に来ねーか?」
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