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教室に戻ると、
「おせーぞ森田!死んで詫びろ!!」
「テメーのせいで腹が鳴りまくってんだろうが!!」
いきなり罵声を浴びせられた。なら自分たちで買ってこいよくそったれ。
しかし、腹が立ちながらも俺はその場を笑顔で取り繕う。
「サーセン!お待たせしました!はい、花岡くんはメロンパンでしたね!あと、イチゴミルクはー…」
俺は、腹が減って死にそうなヤンキーたちに食料を配っていく。
「アホ森田!」
と、メロンパンを受け取り俺をアホ呼ばわりした花岡が俺に視線を向けながら、クイ、と顎で誰かを指した。
花岡の指した先には、机に足を乗せて座っている茶髪の男。
あいつは樋口。一応、このクラスのボス的存在だ。
中々強いらしく、俺をアホ呼ばわりしたやんちゃな花岡(むかついたので、これからはバカ岡と呼ぶことにしてやる)を筆頭に、暴れん坊が集まるこのクラスをまとめている驚くべき男だ。
そしてちょっぴり格好良い…な、なんて思ってないんだからね!?
そして俺も下っ端だが、この樋口グループに所属している…らしい。すごく嫌だ。
この学校にはいくつかの派閥みたいなのがあって対立しているとか…どこぞのヤンキー漫画のようだな。
樋口グループはどの程度のレベルなのかは俺はよく知らない、興味ないというか、関わりたくないし…。
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