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ようやく前を向いて、黒板にある数式をひたすらに写す。 周りの彼女がいるやつの成績が下がる意味が分かる。恋をすると、全く勉強が頭に入らないみたいだ。 1日何回あいつを見ているんだろう 何秒あいつを見ているんだろう。 何秒以上見たら、この恋が叶うんだろう。 こんな事ばっか考えていたら、彼女がいなくとも俺の成績は下がっていくだろう。 ポキッ…と、俺のシャーペンの芯が折れた音が小さく聞こえた。 折れた芯をサッと手で払い、何度もシャーペンをノックした。 カチカチカチカチ…カチカチ… と小さく細かい音が教室に響いた。
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