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具『ねぇ、幹~』
のんびりとした聞き覚えのある声に振り向く幹。
視界を捉えたのは、具比の女装姿だった。
頭のてっぺんのリボンやスカートが赤色のドットという時点で誰に化けているつもりなのかは分かったが、さほど驚くこともなく呆れたように自分の額を手で叩く幹。
幹『…ぐ…具比…それはどういうつもりなんだい?』
具『あっひょっ!いつも幹は峰にだけ特別扱いで何だか僕達には冷たいよねって怒鳴と話してたんだけどねっ、そしたら怒鳴が試しにお前が峰になってみろよ~って言われてねぇ』
幹『…そこで何故君なんだよ。いや、それより、怒鳴は何を考えて…』
顎に指を添え眉を顰めて目の前の具比を下から上へ視線をなで上げる。
具『…ねぇ、幹ぃ』
幹『何だい?』
具『これ…似合ってるかなぁ…』
幹『…………』
スカートの裾を摘み上げ珍しく頬を染めびくびくしながら問い掛けてくる具比に対し幹は一時瞬きをしてから首を傾げ暫く考えた後にハッと開眼し即座にぱぁっと爽やかな笑顔を向ける。
具『やっ…やっぱり似合わない…かなぁ』
幹『そんなことないよ。すごく似合ってる』
具『ほっ…ほんとぉ?…あっひょ…幹ぃ?』
ニコニコしながら歩み寄ってくる幹を見て不思議そうにする具比。
幹『ねぇ、具比』
その表情が一転、突如真顔になり
具『ぇ………』
屈み込み頬杖を付きながらスカートの中を覗き込むというセクハラ行為をサラッとしてしまう幹。
幹『………白か…』
顔に影を作りぼそっと呟いて立ち上がると呆然と立ち尽くす具を見上げ再びにっこり笑う。
具『……幹…』
幹『ん?』
具『さっきの…は何…?』
口は笑った侭の状態で目だけ半分薄く開かせると聞くなという無言の訴えを察することができ何でもない…と首を振る具比。
幹『さて、着替えようか』
具『えっ?…あの、幹??』
手を引かれて明らかに化粧室に向かっている足。
幹『任せて。着替えは僕が見守っててあげるから』
具『………ぇ』
幹『覗きなんかされないから大丈夫!
僕が着替える様子を眺めてるからね、ハハッ☆』
具『……………幹、あ、ありがとう…』
幹『ハハッ☆』
おわり。
ネタや←
幹が変態になったさいてー
これ大丈夫か…。←
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