奇跡の日

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そんな朝を迎え、母親に『顔色悪いわね』と言われ、妹に『目つき悪い』と言われ、テレビの星座占いに『恋愛運急上昇』とか言われ、俺は顔色悪く目つきも悪く、無駄に多い恋愛運だけを抱えて学校に到着した。 机に鞄を下ろし、ドッカと椅子に座る。 ……既に疲れた……。 「うわ、ビックリした…。大丈夫?顔色悪くない?」 俺の座った横で、隣の席に座っていた女子が驚いた声を出した。 「うわ、本当だ。赤野君大丈夫?」 その女子と話していたのが、なんとまぁ吉野だった。 『今日のあなたはラッキーデー。事有る毎に好きな人と関われるぞ。アタックするなら今日だ!!』 今朝の占いの文句が頭をよぎる。 クラス一可愛いと言われる女子に心配されたのに、俺は嬉しくもなんとも無かった。 「あー、…お陰様で」 俺が力無く答えると、二人はもっと心配そうな顔をした。
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