46人が本棚に入れています
本棚に追加
両親は何針も縫う大怪我で、しばらくの入院を余儀なくされた。
両親の着替えを取りに家へ帰ると、一人の警官が訪れた。
「あ…お疲れさまです」
「雅美さん。大変だったね。しばらく、警備をする事になったんだ。まだ獣は捕まってないからね…。大竹 宏です。よろしく」
「宜しくお願いします。着替えを両親に届けてきますので…失礼します」
小走りに去る雅美の後ろ姿を大竹は心配そうに見つめていた。
「雅美…ごめんね。ちゃんと食べてるの?」
順調に回復をしている母親が雅美を気遣って言った。
「母さんったら、何言ってんのよ。いつも、美智が食事を作って待っててくれてるんだ。母さんの鍵を渡してあんの…だから心配しないで、早く治してね」
雅美は、そう言って母親に心配かけまいと無理矢理笑顔を作った。
最初のコメントを投稿しよう!