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『それで……それで君は彼方を殺してしまったんだね。』
淡々と海は伊魅夜を受け入れた。
ただ、変わったのは『伊魅夜』から『君』になっただけ。
つまり、他の人と同類。
恋人の弟だから。はもう、通用しない。
『特別』はもういない。
息が詰まったように顔を歪めた彼に海は背を向け歩き出した。
伊魅夜の呼び掛けがきこえないように…海は来た道をゆっくりと歩く。
僕の辺りに信用出来る人がいないのかも知れない。
唯一友と…友以下他人以上の一番僕に近い存在といえば癒勝かも。
否、何もこの事件を知らない転校生くんかも知れない。
そんな曖昧な関係の人物がもっとも親しいなんて…僕も結構な人見知りなようだ。
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