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僕はきっと彼の事が好きだったと思う。
勿論、可愛い後輩的な意味であり、恋愛感情はなかった。
短い髪に気が強そうな瞳は彼の弱い心を隠しているようで、僕は彼を守ってあげたいとも思った。
可愛らしい顔をした彼。
元生徒会会長の親衛隊長 青桐 太一(アオギリ タイチ)。
彼は今、学園を脅かす脅威の存在であり、脆い心を隠そうと必死の弱者だ。
否、弱い人 と言った方が良いのかも知れない。
弱者なんて悪意が満ちているように僕は感じるからね。
その張本人だけれど…
「海様、僕はとても可哀想な人間です。是非、海より深く、空より広い御慈悲を。」
ナイフを向けられていた……──────
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