0-1 孤立、異変、邂逅

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異常に気付いたのは基地を離陸して1時間程経った頃である。 リビッキー上等兵が無線の不調を報告したが、さして気に止めなかった。砂漠ではよくあることである。 しかし、レーダーがノイズで覆われ、GPS も機位を見失っていることを確認し、マコビックは事の重大さに気付いた。 「これでは目的地に到達出来ない。引き返すぞ。」 CH-47でイラクに従軍、アフガニスタンでも幾度となく夜間襲撃作戦を成功させてきた優秀なパイロットであり二児の父でもある。その判断は適切なものであった。 しかし、現在地すら定かではなく。2時間以上砂漠をさ迷うことになる
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