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「機長、もう限界です。降りられる地点を探しましょう。」
「砂漠に不時着か…(ゲリラの晩飯になるのだけは御免だな)」
自分たちの運の無さを呪いながらマコビックは高度を下げて着陸に必要な平坦な地形を探す。
飛行機でありながらヘリコプターでもあるオスプレイⅡには長い距離は必要ではない。
「よし、あそこに降りるぞ。」
周りより少し高くなっており、着陸には理想的な地形であった。
2基のローターを垂直に傾けホバリングをかけたその時…
「ミサイルだ!こっちに向かってくる!」
(―――――!?)
窓の外を見ていた海兵隊員の叫びにマコビックは反射的に操縦悍を右に倒した。
しかし安定性を増したとは言え特異な飛行特性を持つオスプレイがホバリング状態で急制動をかけたらどうなるか…
バランスを大きく崩し旋回しながら墜落したものの、砂地の為大破には至らずエンジンも2基とも無事だった。
しかし、マコビック中尉はとことんツイていなかった…
『大人しく出てこい、アメリカンスキー…無駄な抵抗は命を縮めるぞ。』
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