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地面を蹴り、大男の顔面に拳を叩きつけると大男と敵グループが鉄甲から噴き出す爆発に巻き込まれて吹き飛び、地面からは火柱が立ち上る。
「うぁぁあぉぁあ!!」
「これでパーティーはお開きだ!」
吹き飛んだ敵グループは10m程の地面へ落下し、プスプスと煙をあげている。
やれやれ・・・家、どうしょうか・・・。
ま、どうでもいいか。俺の家じゃねぇし。
「あなたもフレイム・リンカーだったのね・・・しかも一発で、倒しちゃうなんて」
「姫様に誉めてもらえるのは光栄だね。 ってか(あなたも)って事は、お嬢ちゃんもフレイム・リンカーか。 なら自分で倒せよ」
ステラはムッとした表情になり。
「出来たなら自分やるわよ!」
「温室育ちのお姫さまだからか?」
「うるさい! それに、やっぱり信じてないわね! なら、これ見なさいよ!」
ステラは、先ほど握っていた宝石を見せてきた。
「だから、これがどうした? 確かにデカい宝石だが・・・・・・んっ?」
ステラが持っている宝石。よくよく見ると、どこかで見たことがある。
「気がついた? これはアクス・フレイムの結晶よ!」
アクス・フレイムは特殊な行程で精製され、人体に注入する事で魔法を発動出来る。 しかし、アクス・フレイムの鉱石は発掘が難しく、1gだけでもかなりの金額になる。
更に、鉱石の純度、密度が高い物を結晶と呼ぶ。
それの拳ほどの結晶となれば、どんな金額になるか分からない。
そこで俺はあることを思い出した。
「そうか・・・思い出したぞ」
「近く町の中央にデカい銅像が、お嬢ちゃんと同じ物を持っていたな。」
ステラは腰に手を当て、えっへん! と言わんばかりの態度だ。
「どう! これでわかったでしょ! 私がファブリック家の姫って事が!」
んーー・・・・・・本当に姫様なのか?
「なら、何で姫様がこんな荒野に? しかも、泥棒までして」
「それは・・・その・・・・・・」
ギクリと言わんばかりの表情でそっぽを向いてしまった。
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