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さて、残るはポニーテールの彼女だが・・・・・・ここで・・・さぁ、次はお嬢ちゃんだ! と、どこかの国の映画で見た。赤いジャケットの大泥棒よろしく。ベットに飛び込むか・・・・・・。
一応、逃げる姫を助けた白馬の王子様的なシチュエーションだから、成功率は多少、上昇していると思うが・・・ここは、堅実に、もう少し様子を見よう。赤いジャケットの大泥棒もシチュエーションやムードがあっても失敗することもあるしな。
「大丈夫か? お嬢ちゃん?」
「えっ!? えぇ・・・ありがと、助かったわ」
「ところで、何で追われてたんだ?」
俺は、その時思った事をろくに考えず、とっさに聞いてしまった。
「うっ、それは・・・・・・・」
あっ・・・やべ・・・・・・余計な事言ったかも・・・!?
思った事を、良く考えず言ってしまうのは、俺の悪い癖だ・・・。
自分から首を突っ込むとは・・・。
「えーっと・・・まぁ、まずは自己紹介でもしてくれよ?」
ポニーテールの女性を椅子に座らせ、話すように促してみるオルガだが・・・。
「・・・・・・・・・」
だんまりときた。
「せめて、名前くらい教えてくれるとありがたいんだが?」
「・・・・・・・・・・・・ステラよ」
名前はステラか・・・。
んっ? ステラ・・・・・・ステラ、ステラ・・・・・・どっかで聞いたな。 そんな名前。
・・・まぁ、いいや。
名前以外は、だんまりだ。 しょうがない・・・・・・こっちから話すか。
「俺は・・・オルガだ」
「・・・・・・オルガ!?」
ステラの態度が変わった? 俺を知っているのか?
ステラは椅子から立ち上がり、驚きの表情を隠せないでいる様子だ。
「あんたが《鉄槌》のオルガ!?
あの、王国にケンカを売ったオルガなの!?」
どうやら俺の名前は、こんなお嬢ちゃんの耳まで届いているみたいだ。
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