始まりの出会い

5/18

0人が本棚に入れています
本棚に追加
/21ページ
さて、残るはポニーテールの彼女だが・・・・・・ここで・・・さぁ、次はお嬢ちゃんだ! と、どこかの国の映画で見た。赤いジャケットの大泥棒よろしく。ベットに飛び込むか・・・・・・。 一応、逃げる姫を助けた白馬の王子様的なシチュエーションだから、成功率は多少、上昇していると思うが・・・ここは、堅実に、もう少し様子を見よう。赤いジャケットの大泥棒もシチュエーションやムードがあっても失敗することもあるしな。 「大丈夫か? お嬢ちゃん?」 「えっ!? えぇ・・・ありがと、助かったわ」 「ところで、何で追われてたんだ?」 俺は、その時思った事をろくに考えず、とっさに聞いてしまった。 「うっ、それは・・・・・・・」 あっ・・・やべ・・・・・・余計な事言ったかも・・・!? 思った事を、良く考えず言ってしまうのは、俺の悪い癖だ・・・。 自分から首を突っ込むとは・・・。 「えーっと・・・まぁ、まずは自己紹介でもしてくれよ?」 ポニーテールの女性を椅子に座らせ、話すように促してみるオルガだが・・・。 「・・・・・・・・・」 だんまりときた。 「せめて、名前くらい教えてくれるとありがたいんだが?」 「・・・・・・・・・・・・ステラよ」 名前はステラか・・・。 んっ? ステラ・・・・・・ステラ、ステラ・・・・・・どっかで聞いたな。 そんな名前。 ・・・まぁ、いいや。 名前以外は、だんまりだ。 しょうがない・・・・・・こっちから話すか。 「俺は・・・オルガだ」 「・・・・・・オルガ!?」 ステラの態度が変わった? 俺を知っているのか? ステラは椅子から立ち上がり、驚きの表情を隠せないでいる様子だ。 「あんたが《鉄槌》のオルガ!?  あの、王国(ユグドラシル)にケンカを売ったオルガなの!?」 どうやら俺の名前は、こんなお嬢ちゃんの耳まで届いているみたいだ。
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加