イヌの気持ち

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僕はイヌ。 名前の理由は、単純。僕が犬のぬいぐるみだから。 僕は、前のご主人様に不要とされ、祭のバザーに出された。 最終日、お昼に差し掛かり暑さもピークになったころ、おばあちゃんと孫3人が来た。 中学生くらいの子と小学生か幼稚園くらいの子と3歳ぐらいの子。 あ、中学生のお姉ちゃんが僕を手に取った。 頭を撫でてくれた。 笑ってくれた。 そして僕を買ってくれた。 今日からこの人が僕のご主人様。 でも、いつか捨てられるんだろうな………。 その日、僕のご主人様は放れ離れになっていたお母さんと再開していた。 あれ? なんか変な表情? 夜、ご主人様は僕を抱いて布団に入った。 最初の内だけでも可愛がってくれるなら、それでいいや。 思い出が出来る。 ご主人様はどうやら寝付けないみたいだ。 お母さんのことを考えているのかな。 お母さんとメールをしながら、昼間のような表情をしている。 どうしたの?
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