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少年はそう言って苦笑し、少女もそれに苦笑を返す。
「で、何? ジュースでも賭けるの?」
初めてのことであるが、少女は乗り気なようだ。元々勝負事が好きな性格であるからだろうか。
「それもいいけど、今回は違うやつ。もっとすごいやつ」
少年は焦らすように含み笑いを浮かべ、机の上に置かれたサイコロを握りこむ。
「へー、何何? あんまり重いやつだったら嫌だからね?」
そう言いつつもとても楽しげな少女に、少年は言う。手のひらに乗せた二つのダイスを少女に見せながら。
「このサイコロを振って、1のぞろ目が三回連続で出たら、俺と付き合ってくれ」
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