神の手のひら

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「は?」 意味が分からない、とでも言いたげに少女は眉をひそめる。どういう意味かわからないわけがなかろうに。そう言った話題が大好物な年代なのだから。 「じゃ、振るよ」 「え、あ、待って待って!」 少女が明らかな狼狽を見せながら、ダイスの乗った少年の手を押さえる。理解のできぬうちに、納得のいかぬうちに事態が急転してしまうのを防ぐために。 「本気?」 「本気本気。僕たちの関係もそろそろ進ませたいと思ってさ」 少年は微かに赤らんだ顔で微笑み、少女はその顔とダイスとの間で忙しく視線を動かしている。どうやらまだ決めかねているようだ。この自分の人生に大きくかかわる選択肢、どちらの道へ進むか。
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