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「只今、不法侵入者から八王子市立体育館を解放し、日本の医療団体を招聘しました!」
自衛隊特殊部隊の司令官が、国会議員たちに報告した。
「よし。一刻も早く被害者の救助に当たるように。」
「了解!」
司令官が立ち去ってから、国会議員のひとりがつまらなそうに愚痴る。
「全く。海外の連中はこちらの立場も考えず、勝手に乗り込んでおいしいところを持って行くから迷惑だわい。」
「同感じゃ。わしらの救援活動を邪魔しに来ておいて、何もしていないような言い方をされては、立つ瀬がないではないか。」
「平和な時には排除しろと言われる自衛隊が、こんな緊急時に役立つ事を愚民どもが理解できればええ。」
「そうじゃそうじゃ。わしらは一切無駄な金は使っておらん。常に万が一に備えておるだけじゃ。」
「この核シェルターのようにな。」
ヴェルヴェットのカーテンと真紅の絨毯に囲まれながら、最高級のブランデーをカラスミで味わい、国民に選ばれた者たちは酒宴に明け暮れていた……。
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