“あの日”から…

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「ん?」 パチンと閉じて、百合も首を傾げる。 「知らん! 昔、うちも同じ事をきいたら、“仕来たり”やって。 大きいじいちゃんのじいちゃんが、決めたとかなんとか…」 だから“川井家”の産まれる女は“花の名”だ。 叔母も自分も姪も…。 知っているだけで、祖父(大きいじいちゃん)の妹も、“あやめ”だった。 「(花好き? やけどじいちゃんの家は、庭は広いが、花なんかそんなになかったな~)」 考えても仕方がない。 百合は明日、渋滞に巻き込まれないために、早く寝た。
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