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お風呂から上がると翔はいつも胸を鏡で見る。 誰に見られても恥ずかしいことはない。 一生懸命生きている証なのだから。 いつか子供にも教えたい。 パパもママも病と言う悪いものと闘って、勝ったんだよ。と。 「お、良いにおいすんなぁ」 「今日は肉じゃがだよー。お母さんがたくさんじゃがいもくれたからね!」 「美味そう~!」 愛の作った肉じゃがに食らいつく翔。 仕事から帰宅して、いつも作ってくれる食事に幸せを感じる。 「ねぇねぇ、翔くんがくれたお守りあるじゃん?」 「あぁ」 「あれ、安産だったの知ってた?」 「え、ウソぉ?マジで!?」 「ほんとだよぉー」 愛は翔にもらったお守りを手にして、見せた。
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