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「うっわ、マジウケる!」 「でもこれ持ってたら、絶対安産な気がするよ」 「・・・お前、バカにしてんだろ!」 一生懸命笑いをこらえながら言った愛に、翔は顔を真っ赤にした。 「だっておかしいんだもん!」 「急いでたんだよ!」 「ありがと、翔くん」 あの日、病室を飛び出して買いに行ったお守り。 そのときの翔には、未来が見えていたのかもしれない。 「一生大事にするからね」 「俺だってお前にもらったお守りちゃんとあんだからな」 「えぇ?ほんと?まだ持ってるの?」 「あたりめーだろ」 そう言って翔は鞄の中からお守りを取り出した。
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