序章

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真っ暗だ 視界が薄れて もう、何も見えない。 息ができない 俺は死ぬのか 俺の人生ってなんだったんだ・・・ ろくな家族に恵まれず 恋人もできず 結婚もできなく そして今 孤独に一人死んでいくのか 苦しい・・・ 誰か助けてくれ! 息ができない せめて、人生を満足していたら せめて、今俺の側に・・・ この苦しみは少しでも慰められ マシに思えるのではないか? やり直したいよ もっと生きたい。 もう、無理なのか? 加代 加代、今何している? 加代、側に居てくれ 加代! 「先生!今井さんの呼吸が停止しました!」 それが俺の聞いた この世の最期の言葉だった。
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