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くらなんでも急じゃないですかねー?先生、その人ほんとに大丈夫なの?」
うーんと腕を組むトモチカのとなりに、カラはいつもの通りにのんびりと笑いながら、日に焼けて真っ黒になった身体にパーカーを羽織って腰かけた。
「会ってから悩んだって、いいんじゃないかナ。そのひとも、ポーが好きで、大事にしたいって思ってるなら、ちゃんと待ってくれるヨ」
「ま、そーかもな。とにかく、きばって会ってこいよ」
おお、流石はカラにマサヒラ。
男の子はあっさりしてるねー。
「……うん!ありがとう、みんな。心配してくれて」
「いいって。でも、式には呼べよな」
「マサヒラ!」
そんなこんなで、バドキア共和国有数の港町に着いたわけなんだけども。
うーん。
なんか、どんな格好で行けばいいんだろう……下手に着飾って行ってもなあ。漫画やアニメ見て、イルミの家がどんな場所かは知ってるし。
「いいや、このままで行こう」
別に、汚れているわけじゃないしね。
ちなみに、今着ているのはトリップしたての頃のジーンズやパーカーではない。
水陸両用の、とっても便利なスイムワーカーってやつだ。
上はハイネックの白いトップスで、下は紺のキュロット。
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