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「ただいま。あれ?」
ポーに連絡を入れてから数日後。
もしかしたら、帰ったらポーがいるかもと密かに抱いていた期待は見事に打ち砕かれた。
かわりにリビングにいたのは、数ヵ月前にこの家を出ていったはずの弟キルアと、その友達(に数ヵ月前に認められた)のゴンだ。
二人は俺の姿を見るなり、オーラを高めて臨戦態勢をとる。
ふーん。
念、覚えたんだ。
「イル兄!!待ってたぞ!!」
「キル……お帰り。ずいぶん早かったねー、殺し屋稼業を継ぐ気になったの?」
「ならねーよ!」
「二日前に、ポーから電話があったんだ!イルミに呼び出されたからキルアの家に行きたいんだけど、勝手に行っても怒られないかなって!ねえ、どういうこと?ポーになにするつもりなんだよ!!」
「なにって、ポーが俺のところに嫁に来たいって言うから、じゃあ仕事が終わったら連絡するから来てもいいよって」
「………は?」
「………え?」
「それにしても、キルやゴンが戻って来るとはね。誤算だったよ。せっかくポーと二人っきりで、ゆっくり過ごせると思ってたのに」
「ち、ちょっと待ってくれ、イル兄!てことはなに、ポーってイル兄のことが好きなわけ??」
「うん」
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